2009年01月16日

F/純粋さ、潔癖さはどこまで容れられるか「人間ぎらい」

なんでも反対意見を言わないと気の済まない人間、正義感が強く
潔癖な青年アルセストが、社交界の美しい未亡人セリメーヌに
恋をしながらも、偽善と欺瞞に満ちた社交界に翻弄され、
それを憎み、人間ぎらいになっていく様を描いたモリエールの喜劇。

矛盾と偽りに満ちた、生きた人間の本性をみごとに描き出して、
いつの時代にも通じるものがあり、本場パリでは、シーズンごとに
満員の観客を迎える舞台で、演出家の力量がこれによって
測られるとされる。

「人間」を自分の目で観察し、考え抜き、近代の扉を開けた
とされる作家の作品。
「人間の世紀」を開くためには、どうしても偽善者、
特権階級との対決は避けられない宿命にあった。


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Posted by 〔がの〕さん at 11:29│Comments(2)名作鑑賞〔海外〕
この記事へのコメント
お花で、がのさんに ぴったりの素敵なブログです。

これからが 楽しみです。

私は、読み出すとすぐに 寝るのですが、

友達が 「この本、良かったよ」というと、
すぐ、影響されます。 とろりん!
Posted by keiko at 2009年01月17日 21:52
ありがとうございます。
いっしょのサイトにあって話題を共有できますこと、喜びです。

わからないことばかりです。
いろいろお教えください。
Posted by 〔がの〕さん〔がの〕さん at 2009年01月18日 10:56
 
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F/純粋さ、潔癖さはどこまで容れられるか「人間ぎらい」
    コメント(2)